家庭で作れる栄養満点の「お酢」の作り方
私達に馴染のある「酢」ですが、案外どうやって作られているか知らないですよね。
家庭で作れる栄養満点のお酢の作り方を紹介していきます。
- 原料となる白米または玄米を、大きな樽で2時間蒸します。
- 蒸した米は、専用の麹(こうじ)室へ運ばれ、職人の手作業を経て麹へと生まれ変わります。
- 杉の木桶に、麹と米と水を入れアルコール発酵させます。
- アルコール発酵させた液に、種酢を植え、酢酸発酵をさせる。
- 暗い蔵のなか、樽を40℃に保って、およそ90日〜500日かけて熟成させる。
- 熟成している期間、桶を換えながら酢を外気に触れさせ酸素と混合させる。
- 酢のもろみを、絞ります。この時、桶の中で眠っていた酢が目覚めます。
- 再び発酵しないよう、70℃〜80℃で殺菌します。
大変な作業ですが、これでようやく「お酢」になるのですね。
今流行っている人気な「お酢」をご紹介
世界にはなんと4,000種類もの酢があると言われています。「酒のあるところ、必ず酢あり」という言葉通り、どんな酒でも発酵させれば酢となります。
海外には、はちみつやココナッツ、バナナから造った酢もあるそうです。一体どんな味なんでしょう?
日本でもっとも一般的なのは、言うまでもなく日本酒から造る「米酢」です。
代表的な酢の特徴・・・近頃は、日本でもよく使われています。
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ワインビネガー
フランス、イタリア、スペイン、ドイツなど、ワインの産地で造られるヨーロッパを代表する酢。
英語で酢を意味する「vinegar」は、フランス語の「vin(ワイン)」と「aigre(すっぱい)」で、できた言葉です。
バルサミコ酢
北イタリアの伝統的な酢。ワインと甘みの強い白ブドウ果汁を煮詰め、長期間、木の樽で熟成させたもの。
ウィスキーなどと同様に、熟成期間の長いものほど良いとされ、なかには80年以上熟成したバルサミコ酢もあるそうです。
りんご酢
アメリカで一般的な酢です。りんごの果汁を発酵させて造ります。蜂蜜などで薄めて飲むこともできます。
モルトビネガー
ビールの醸造がさかんなイギリスを代表する酢。大麦、小麦、トウモロコシを原料に、大麦の麦芽で造ります。
ビールに似た独特の味と香りがあります。
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穀物酢
米酢以外のもの。1種類または2種類以上の穀物を原料とした酢。米、酒粕、麦、トウモロコシ、豆、サトウキビなどが原料です。
「お酢」の効能・効果の凄さとは?
便秘の改善
お酢には胃酸の分泌を促す効能があります。胃酸やお酢の成分が胃や腸を刺激し“ぜん動運動”を活発にするとも言われています。
また、腸内の善玉菌を増やしてくれるので、便通の改善効果が期待できます。
冷え性の改善
お酢には毛細血管の血液循環を良くし、体を温めるという効能があります。
特に「黒酢」や「香酢」など長期熟成タイプのものは、血液サラサラ効果で足の先まで血液の流れを良くします。
疲労回復効果
お酢は、乳酸の生成を抑止したり分解したりするため、筋肉の痛み、肩こり、パソコンの疲れ目を和らげてくれます。
内臓脂肪を減らす
お酢を毎日摂ることで、内臓脂肪を減らす効能があることがわかってきました。内臓脂肪が溜まると、高脂血症、高血糖や高血圧などを引き起こし、メタボリックシンドロームに繋がる可能性があります。
食欲増進効果
あのさっぱりとした酸味が、味覚や嗅覚を刺激し、唾液や胃液の分泌を促し、食欲増進作用を促します。
減塩効果で血圧低下
調味料に「お酢」を加えると塩味を強く感じるため、塩の量を減らしても味を損なわず美味しく食べることができます。
カルシウムの摂取・吸収効果
お酢には胃液の分泌を高め、カルシウムの吸収をよくする働きがあります。
固くて吸収されにくい骨のカルシウムを柔らかくして、吸収されやすくする効果もあります。(例:魚の南蛮漬け等)
強力な殺菌作用
お酢には強い殺菌作用があります。食酢につけておくとチフス菌なら10分後に死滅、大腸菌は30分で死滅します。
お酢を用いることで食中毒の危険がかなり減少するのです。しめ鯖などが日持ちするのもこの“殺菌作用”のためです。
※ゆで卵が割れたらお酢を入れると、すぐ白身が固まる。アク抜きを助け素材の色を白くする。お酢の摂取でビタミンCの破壊を防ぐ。
お酢を使うとサトイモのヌメリがとれる(水とお酢を半々に入れて洗うとよい)など、ヤッパリ優れものですね!