野生のごぼうは、ヨーロッパ、シベリアから中国大陸にかけて広く分布しています。日本に伝わったのは縄文時代か平安時代で、よく食べるようになったのは江戸時代から明治にかけてのようです。
根や葉を食用としていますが日本以外、日本が統治していた朝鮮半島、台湾、中国東北部の一部でしか食べません。
戦争中に英米人捕虜が「ごぼう」を“木の根”だと思い、それを食べる事を虐待ととりました。そして戦後、日本人将兵が戦犯として裁かれたこともあったほど、「ごぼう」は日本独特の食材だったようです
ごぼうの食物繊維は、腸の働きを整えたり、コレステロールをコントロールする重要な作用を持っています。ごぼうには、1.8%の食物繊維が含まれているので、便秘の症状の改善が期待できます。
また、利尿効果もあるので、体の余分な水分が尿になって排泄され、むくみを解消します。ごぼうには、アルギニンという成分が含まれていますが、これは精力増強に役立ちます。
低カロリーでありながらミネラルなどの成分が多いので、糖尿病の方の食材としては理想的ですね。
せき、たんに効く薬としても、古くから利用されてきました。ごぼうの皮をすりおろしたものをしぼって、その汁を一日数回飲飲むと「せき」「たん」が楽になります。
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他にも、虫刺されや湿疹、 口内炎などにも効果を発揮すると言われています。優れものですね。
「ごぼう茶」の成分はサポニン、イヌリン、カリウム、アルギニン、ポリフェノールなどが含まれています。
これはすごい!「ごぼう茶」の効能・効果について
ごぼうが健康に良い事は、よく分かりましたが、なかなか毎日食事の献立に取り入れるのは大変ですよね。
では、お茶として飲む場合の効能や効果はどうなんでしょうか?
1.ダイエットの効果
ごぼう茶にはサポニンが含まれています。サポニンには脂質を分解する働きがあり、血中の脂肪が分解されます。
また抗酸化作用によって体内の活性酸素が除去されて、アンチエイジング効果も期待できます。
腸内に溜まった老廃物は便となって排出され、また利尿作用で有害な成分も体外へ出ていきます。
摂取した栄養の吸収、排出がスムーズだと基礎代謝が向上します。代謝が良くなると痩せやすくなります。
ただし、急なダイエット効果は期待できません。基本はごぼう茶を継続的に飲むことが大切です。
2.糖尿病の予防効果
ごぼう茶にはイヌリンと呼ばれる成分が含まれています。イヌリンの効能は血糖値の上昇をゆるやかにすることです。
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また腸内環境を整えたり、腸内の糖分を排出する働きも持っているため、糖尿病予防の効果が期待できます。
3.薄毛にも効果を発揮
シャンプーの中に含まれている成分として、ゴボウ根エキスというものがあります。脱毛を予防する効果も期待できるため、なんと育毛剤にも使用されているんです。
また、ごぼう茶に含まれるサポニンという成分には脂を落とす界面活性作用があります。石鹸やシャンプーがなかった時代は、サポニンで身体や髪の毛を洗っていたこともあるらしいです。
より良い頭皮環境を保ち、薄毛を改善するためにごぼう茶を摂取するのは効果が高そうです。
4.冷え性の改善
手足の先が寒くて仕方がないといった冷え性に悩まされている方は、多くいらっしゃるのではないでしょうか。この冷え性は病気ではありませんが、辛い症状の一つです。実は、ごぼう茶を飲むことで改善できるのです。
ごぼう茶に含まれているサポニンには、血小板の凝縮を抑えることで、血流を改善する効果があります。血液が手足の先までサラサラと流れやすくなることで血行が良くなり、冷え性が解消されていくというわけです。
冷え性が多い、女性には嬉しい効果ですね。
5.高血圧への効能
ごぼう茶に含まれるカリウムは老廃物を排泄するための補助を行う成分で、同時に血圧を下げる効能があります。
6.活性酸素分解作用
ごぼう茶に含まれるポリフェノールには細胞膜や遺伝子を傷つける活性酸素を分解する作用があります。
※「ごぼう茶」は健康に良いお茶ですが、たくさん飲んだ方が健康に良いというわけでもなさそうです。
もともと胃腸の弱い方や免疫力の低下している方は、サポニンに負けてしまうかもしれません。何事もほどほどが良いのですね。毎日1,2杯を飲んで健康な体を手に入れましょう。