ジャスミン茶の作り方
ジャスミンの花や葉から作られていると思いがちですが、実際はベースとなるお茶にジャスミンの香りを吸わせて作られます。
使用されるお茶の質、ジャスミンの花の質、鮮度などにより、出来上がるジャスミン茶の質は大きく違います。
職人の手作業による加工
ジャスミン茶は非常に複雑な手作業によりつくられます。べースの緑茶は早春に加工され、夏のジャスミンの季節まで保管されます。
香り付け工程では、最高の香りを茶葉に吸着させるため、花は非常に慎重に扱われます。
福建省産の高級品がパール状をしているのには理由があります。茶葉を球状にすることで、蕾と同じ形、サイズにしています。
茶葉とジャスミンの蕾、それぞれ丸い球同士お互いに良く混ざり合うのです。
茶摘み→揉捻(茶葉の組織を潰さずもみほぐす)→乾燥→着香→ベースとジャスミンを混ぜる→花だけ取る→乾燥→検査→花びらを加えて完成。
高級ジャスミン茶とは?
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香りも味も大事ですが、最も重要視するのは使用する茶葉の品質です。ジャスミン茶は中国でもっとも沢山生産される物の1つです。
そして中国だけでなく、世界各国で消費されています。当然、春に摘まれた茶葉だけでは需要には足りません
春の終わり、夏、秋に摘まれたものなど、あらゆる品質の茶葉がジャスミン茶の原料となります。1番良い原料は3月摘みの物です。
しかし、価格が高いために、市場で流通しているものの原料の殆どは、春の終わりから秋にかけて収穫されたものなのです。
質が低い原料から作られたお茶は、高級ジャスミン茶のようにジャスミンの鮮花と混ぜて香り着けを行いません。
ジャスミンの香りがする香料を噴霧して作られます。
ジャスミン茶に含まれるカフェイン量
ジャスミン茶のカフェインの量はベースとなる茶葉と原則同じです。そしてベースの茶葉のカフェイン含有量は、酸化発酵度の違いで決まります。
発酵度が“ゼロ”の緑茶、やや発酵させた烏龍茶や白茶、完全発酵させた紅茶で比較すると、最も多くカフェインを含んでいるのは紅茶です。
その理由は、カフェインは、熱を加えると気化するという性質にあります。
緑茶には加熱によって発酵を止める過程がありますが、この加熱によって茶葉に含まれるカフェインの量は減少します。
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一方の烏龍茶や紅茶などは、発酵させるために茶葉を揉捻したあとに発酵させながら乾燥させるため、カフェインの気化が緑茶ほどではありません。
カフェインの摂取量を抑えたい方は緑茶ベースのものがおすすめです。カフェイン量は紅茶:40〜50mg、緑茶:約30mg(いずれも150ml中)です。
ジャスミン茶のカフェインの効能と注意点
カフェインには覚醒作用があるので、目覚ましや気分転換にぴったりのお茶ですね。
また、老廃物を体外に排出する利尿作用や脂肪を燃焼させるといった効能もあり、体の調子や一日のリズムを整えたりするのにはおススメです。
ただ、血管や血流に影響を与えるカフェインは、メリットだけでなく、注意点もあります。
小さな子供や妊娠中の女性の場合代謝速度が遅いため、体内にとどまっている時間が長くなり、過剰な摂取は控えた方が望ましいでしょう。
美味しいジャスミン茶の淹れ方
①茶器(ポット又は蓋碗)とジャスミン茶葉を用意します。
②茶器に沸騰したお湯を入れて温めます。(器を温めると茶葉が開きやすくなります)
③温まったら、サッとお湯をジャスミン茶葉に掛けてすぐに捨てる、いわゆる「洗茶」をして下さい。
④ジャスミン茶葉の量の目安は3gくらい。お湯の温度:90℃前後。お湯の量:200ccくらい。
⑤時間:1煎目は1.5分、2煎目は2分、3煎目は、2.5分と徐々に0.5分間伸ばしていきます。だいたい5煎目くらいまで美味しく頂けます。
※体調や好みに合わせて、美味しく「ジャスミン茶」を楽しみましょう。